2008.2.20

今朝は大分、冷え込んでる。また雪が降っていた。まあ、今日もやむまでゆっくりしよう。



同室のジョアンナとマシューも起きてきて、生憎の天気に悪態ついている。各々お茶を淹れて、窓の前のベッドに座りながら外を眺める。ジョアンナはスイス人、マシューはイギリス人だ。そういえば、昨日の日記には書き忘れたけれど、彼等は僕が来る前から泊まっていて、明日の朝にはネパールに発つらしい。ジョアンナは僕のバックパックを見て、
「日本人のバックパックは大概小さいけど、あなたのは特別ね! それじゃ、ほとんど何も入らないじゃない!!」
なんて言ってた。まあ、確かに僕のバックパックには、必要最低限のものしか入ってないけれど。というかまあ、実際のところ、足りない物も、ちょいちょいあったりするけれど。僕からすれば、欧米人のバックパックはあまりに大きすぎる。彼等はまるで、普段の身の回りの品を全て持ち運んで旅してるみたいだ。その中でもジョアンナの荷物は凄い。バックパックは僕のやつの2倍くらいあるし、さらに手持ちカバンが1つに、ガラガラ引くカバンがひ1つ! マシューは、大き目のバックパックが1つだったけれど。こっそり、
「でもさ、ジョアンナはさ、疲れると手持ちの方は全部僕に運ばせるんだぜ! 参っちゃうよね!」
それでも多分、マシューは、にこやかに引き受けるような気がする。流石、英国紳士。



それから、ヤクホテル内にも(有料で)ネットを使える場所があると聞き、行ってみたのだけれど。色々設定をいじってみたけれど、日本語が使えるものはなかった。



雪が止んで晴れ間が見えてきたので、午前中に配布していると聞いた、ポタラ宮の整理券を手に入れに行く。ネットで手に入れたラサ市内の地図を見ると、ヤクホテルからポタラまでは、昨日スーパーを探した大きな道を真っ直ぐ歩くだけで着くらしい。
高山病にこそかからなかったけれど、空気が薄いのはどうしようもない。1km位歩いてポタラに着く頃には、大分ばてていた。



ポタラ宮だ。馬鹿でかい。ポタラの前の広場では、子供が雪だるまを作っていた。どこに行っても、雪の日に子供がやることって変わらないよね。とりあえず、正門に向かってみたけれど、門はしっかり閉ざされていた。裏にまわってみる。



幸い、裏の門は開いていたので、中に入ってみる。庭園のようなところだった。誰かいないかと探してみると、チベタンの庭師らしきおじいさんがいたので聞いてみると、どうやら今日は整理券は配布していないらしい。といっても、英語も通じないし、中国語は僕の方が単純な単語以外は分からないので、多分だけれど。おじいさんは「明天! 明天!」と言っていたので、明日、また来てみることにした。その後は、裏路地をのんびり歩いて回り、夕方になる頃、ヤクホテルに戻った。



部屋に戻ると、マシューとジョアンナが居たので、ホテルの前のバーに飲みに行った。旅に出てから初めてビールを飲む。ラサビールはスッキリしていて、飲みやすいビールだった。彼等がチベットで訪れた場所の話だとか、今まで訪れた国の話だとか、あとはそう、僕がイギリスのSFやコメディーが大好きだという話をすると、マシューは喜んで、じゃあ日本に帰ったらあれを見ろ、これを見ろと教えてくれた。
そうして今日の夜は、ゆっくりと過ぎていった。