2008.2.21(1)

ジョアンナとマシューは今朝早く、ネパールへと旅立っていった。今日はとても空気が澄んでいて、部屋の窓からヒマラヤ山脈がくっきりと見渡せて。こっちに着いてからはずっと、朝から天気が悪かったから、今日はとても良い気分だった。幸先が良いな。



10:30頃にポタラ宮へ。どうやら整理券はないようで、正門から皆、適当に入っていく。閑散期だからかな。



ポタラ宮ってのは、かつて中国に軍事占領される前まで、チベット政府があった場所だ。出発前にダライ・ラマの自伝を読んでいたので、ここがあの…といった感慨に。増築に増築を繰り返したらしく、異様な風貌で、中も必然、迷宮みたくなってしまっていて。噂によると、部屋は全部で1000あるとか。でも実際、観光客が見れるのは、その中の20部屋程度らしいけれど。さて、宮は丘の頂上にあるから、階段を登って…って階段長えええええ!!! そして、かなり急!!!



し、死ねる…。高山病にこそ罹らなかったけれど、低酸素は確実に効いていて。少し階段を登るだけでも心臓がばくばくいうし、足に疲れがどんどんと溜まっていくのが分かる。そんな僕を尻目に、チベタンの老人や子供は、平気な顔で上って行ってしまう。チベタンは凄いな。



やっと頂上に…!! ここから見るヒマラヤは、また格別に綺麗だった。ふと気付くと、鳩が居眠りしている。多分、日本で見るのと同じ種類。こんな場所にも、いるんだなあ。やっぱり高山では鳩も、すぐ疲れたりするんだろうか。



間近から見たポタラ宮。思いのほか並んでる。入場料は、100元。高いな…でもこれ払っても多分、大半は中国の役人とかの懐に入ってしまうんじゃないだろうか。そう思うとうんざりしてくるけれど、まあ世界遺産に登録されてるんだから、幾らかは保全に充てられるだろうと願いつつ、入場。ここから先は、撮影禁止らしい。


ポタラ宮に入ってまず一番最初に目に留まったのは、天井の梁がチベットの空と同じ、真っ青な色で塗られていること。そして、日本のものとは異なり、仏像もとても色彩豊かだということだ。恐ろしげな顔つきの仏像が多いな。多分、大乗仏教小乗仏教の違いなんだろう。また、インドから流れてきたので、ヒンズー教の影響もあるんだろうか。半分獣のような恐ろしげな仏像も多かった。また、面白かったのは、一室で猫の親子が飼われていて。親猫はずーっと寝てるんだけれど、3匹の子猫達は、お供え物を食べるは、お布施にじゃれつくはでやりたい放題。何だろう、何かの化身のように考えられてる猫だとか?

あれだけ苦労して登ったけれど、見られる部屋は少なくて、あっという間だった。屋内は空気がひんやりしていて。外も外で寒いけれど、日光がとても暖かかった。途中にあったお土産ブースで絵葉書のセットを買う。これで、友人達に手紙を送れるな。
本宮から丘を下りる坂道は、北向きの斜面にあるせいで日陰。つまり、雪が凍り付いている。チベタン達の子供と「うわー滑るー!!」とやりながら、少しづつ下りていった。何か、やたらと疲れたな。
一旦ホテルに帰って昼寝することにした。