2008.2.13

香港って町は、何だか独特なにおいに満ちていた。昨晩、空港から一歩出た瞬間からずっとにおってる。後から聞いた話では、料理油とタイ米と、漢方の混じったにおいなのだそう。
昨晩は、到着が20:00を過ぎる予定だったので、予め行き方を調べておいた宿にバスで直行した。ドミで一泊80香港ドル*1 …少し高いけどまあ、仕方ないか。熱い湯も出るし、割かし清潔。部屋は少し隙間風が入るけれど、毛布にくるまってしまえば、何も気にならなかった。
今回の旅の目的は香港じゃないので、テキパキ動いてビザを取り、数日中に抜け出すつもり…だったんだけれど、ドミの同室の人達が滅茶苦茶面白い人たちで。アメリカ留学を経て、今は香港大学に入るため勉強している人。京都から仕事で来た社会人で、人を笑わせるのがとても上手く、しかしその軽快なトークの中に時々極右発言が混じったりしていて気が抜けない人。2年前からバックパッカーとして放浪している25歳の世捨て人。そして歴史、特に近代史に関して、博識の度をはるかに超している、素性が謎な人物。初日は早めに寝ようと思っていたのに、彼等の政治や経済、歴史の話がとても面白くて、結局寝たのは空が白み始めた頃だった。


今日は、昼過ぎに起きて活動開始。とりあえず宿の周り、2km四方位を歩いて回る。ここは、やたら雑然とした町だ。商店街には小汚い食堂や市場やらが所狭しと並び、何故かその合間にローソンやセブンイレブンの看板が。けれど、日本のとは違って光らない、ただの色を塗った板だったりする。店内も狭くて、蛍光灯こそ明々と照っているけど、何だか雑貨屋を無理矢理コンビニに仕立て上げたような、そんな感じだった。
一方で、そこから一本隣の道はやたらと現代的な建物が並ぶ小奇麗な通りで、スタバがあったりもする。通りを歩くのは、これまたお洒落した若者達や、リッチそうな奥様方。遠くを見ると、高層ビルが乱立している。狭い土地で発展するためには、上に伸びるしかないものね。ただ、人に聞いた話だと、地震対策はお粗末にも程があるらしくって。もしも大きな地震が起これば、高層ビルのドミノ倒しショーが見られるよ、だってさ。それは少し見てみたいような気も…いや、まあ大惨事か。 夕飯は適当な屋台で、肉まんらしきものを食べて済ました。


そうそう、理由は分からないけれど、今日試してみたらキャッシュカードが使えなかった。これは大問題だ。今は日本円とT/Cがあるからいいけれど、この先キャッシュカード無しじゃ旅は続けられない。まあ、焦っても始まらないので、明日コールセンターに電話をかけよう。

*1:当時、1香港ドル≒16円