2008.2.15 (2)

中国。どうやら、着いたらしい。乗客が全員ぞろぞろ降りて行くのに従って、僕も列車を降りた。駅は人気がなくて、ただっぴろい。途中、軍人達が隊列を組んで行進していた。嫌な感じ。本当に中国に入ったんだな。


パスポートとビザをチェックされ、無事通過。とりあえず駅から出てみる。…ただっぴろい。というか何だか荒涼としているな。や、大きな建物もあるにはあるんだけれど…何だかまばらだし、さびれてる…。
…? ここが本当に大都市、広州なの?
何はともあれ、人民元を調達することに。銀行を探すんだけれど、これが全然見当たらない。仕方無しに、ケータイショップの店員に尋ねてみることに。案の定、英語は通じなかったので筆談。漢字って便利だよな。あっち!、と指差してくれたので、礼を言ってそちらに向かった。
言われた方向の路地には確かに銀行が沢山あって、しかしもう遅いからだろうか、皆閉まってる! 歩き回って何とか閉店間際の商社用(?)銀行に滑り込んだ。受付の人に「香港ドル人民元に換金したいんですが」と言うと、窓口の中のおじさんとおばさんたちは顔を見合わせて、何やら相談し始めた。しばらくすると、皆、自分の財布を覗き始める。どうやら、ここでは本来、換金はやってなかったらしい。それでも、何とかポケットマネーをかき集めて笑顔で換金してくれた。何だろう、僕は最初、中国っていうと反日のイメージ*1がどうしても強くて、無意識の内に構えてたんだけれど。そんな自分の矮小な先入観が、馬鹿みたいに思えた。親切な銀行員の人達に深く礼をして、駅に戻った。


嫌な予感は的中で、降りる駅を間違えたらしい。とんだ失態だ!
いずれにせよ、広州まで行かないと話しにならないから、行き方を調べなければ。しかし、駅員も誰も彼も英語が通じない。付け焼刃の中国語と、筆談を駆使した結果、歩いてすぐの別の駅から広州までの電車が出ているらしい。空が暗くなってきた。早めに行動しなくては。移動移動。広州東駅までの切符は50元。高くついたな。でもさ、親切な人達に出会ったおかげで、自分の中の馬鹿みたいな先入観を払拭できたことを考えれば、安い勉強料だったって思えるんだ。


本物の広州東駅は、やっぱり都会だった。改札を出たところにあるATMを見て思いついたのだけれど、クレジットカードがあるんだから、それでキャッシングすればいいじゃん。銀行には十分貯金があるんだから、借金にはならない。それにキャッシュカードの引き落とし手数料と、クレジットカードのキャッシング手数料って、確か大差なかったような気がする。それに何よりキャッシュカードの件で日本に電話して、また馬鹿高い電話料金取られるのが嫌だった。とりあえず、500元キャッシング。*2
懐が潤って、余裕が出てきたところでユースに向かった。真新しいメトロを使って広州駅に。地下から出てすぐ、大量の人だかり! 広州駅の前は広場のようになっていて、そこに運動会の時に立てるような簡易テントがボンボンボンとあって。こんな時間にもかかわらず、多分、1000人位の人がひしめき合っていた。旧正月帰省ラッシュだかららしい。とんでもない時に来たなあ。ユースは駅のすぐ近く、意外にあっさり見つかった。フロントで空き部屋を尋ねると、どうやら最後の一室らしい。シングルで一泊95元。うーん少し高いなあ。でもまあ、ラッキーか。
部屋は窓もない、殺風景な部屋だったけれど、清潔ではあった。シャワーを浴び、3日ぶりに洗濯。ぐっすり眠った。

*1:特にワールドカップの時とかの

*2:しかし、初めてのキャッシングで借りたのが人民元って…